Windows10への無償アップグレードが始まりました。アップグレード作業の前にユーザデータのバックアップをお忘れなく!
DDRescue より
Windows10アップグレードを実行する前に、必ずユーザデータをバックアップをしましょう。アップグレードをした後にWindowsが無事に起動しなかったら、ユーザデータを読み出すために、論理障害に分類される部類であっても、面倒な「データ復旧」作業が必要になってしまいます。
アップグレードの実行は、
①アップグレード用の圧縮ファイルをダウンロードしてHDDに書き込む。
②圧縮ファイルをHDD上に解凍展開する。
③従来のパソコンの設定を調査しながら、HDD上に展開されたファイルを使って、正規のインストールを行い、新規のレジストリファイルが作成される。
④従来のWindowsを構成していたシステムファイルなど全体を圧縮ファイルとしてバックアップする。
のような、何度もHDDに書き直す作業を繰り返しながら行われるので、以下のような懸念があるのです。
★.HDDの今までに使っていなかった領域を使用することになるので、バッドセクタの検出が完了していない状態の領域であるため、バッドセクタが含まれている可能性があり、OSが絶対的に起動出来るという保証はない。
★.インストール作業のために新規のシステムファイルを書き込む時のヘッドの動きは、OSの起動時とはヘッドの動作が同一ではないので、リードエラーの発生する確率が高い。
HDDには、リードエラーを起こしたときに自動的に動作して回復を試みるリードリトライ機能はあっても、データ書込み時にバッドセクタを検出するようなライトリトライ機能は持っていないので、システムファイルがリードリトライ機能を使っても全く読み出すことが出来ない場合(バッドセクタ)があると、アップグレードの完了したOSを起動することは不可能になってしまうのです。
この現象は、WindowsXPのSP1アップデートの時に多く発生したので、データ復旧業界は[データ復旧時事ニュース-1 Knoppix日本語版の正式ホームページが閉鎖]で紹介したように、「SP1特需」と呼んでいたのです。データ復旧業者を喜ばせる必要はありませんので、大切なデータのバックアップをお忘れなく!